2020年11月に新宿伊勢丹本館で開催されていた「伊勢丹英国展」にて購入したDOVES FARM(ドーヴス・ファーム)の小麦粉の紹介。さすがイギリス製の小麦粉、スコーンが100000倍美味しくできました!賞味期限や購入場所は下のほうに書いてありますので目次から飛んでください!
もくじ
【DOVES FARM】ドーヴス・ファーム社の小麦粉
特徴
DOVES FARMのPLAIN WHITE FLOUR(プレーンホワイトフラワー)はイギリス製の小麦粉です。
ドーヴス・ファーム社は、イングランド南東部バークシャーに拠点を置く、1978年創業の農家、製粉業者。持続性可能な農法により、穀物をゆっくり、優しく育てて栽培しています。
そのドーヴス・ファームのPLAIN WHITE FLOUR、日本の小麦粉より挽きが粗く、サラサラした砂のような手触り。灰分(はいぶん・かいぶん)が多いので小麦本来の香りや味がしっかり感じられます!
見た目にも、白い小麦粉の中に小さな黒い粒が見えます。ビスケットやスコーンなどのイギリス菓子をつくると、英国菓子特有のさっくり、そしてホロホロした食感を作ることができます。
イギリス製の小麦粉と日本の薄力粉との違いは?
日本には、小麦粉のなかに、薄力粉・強力粉、そして準強力粉、中力粉といくつかありますが、これはたんぱく質含有量(グルテン)の割合の違いによって分類されています。
多くの場合、
強力粉・・・12%前後、11~13%くらい
薄力粉・・・8.5%以下、6.5~9%くらい
準強力粉・・・10~12%くらい
中力粉・・・薄力粉と強力粉の間で9%くらい
と、なっているようです。この規格は国で定められたものがなく、製粉会社が独自に設定しているものなので、会社によって若干の差はあるみたいです。
ちなみに、このグルテン含有量が多くなるほど、粘り気が強くもっちりした食感に仕上がります。つまり強力粉はもっちりしたパンやピザの生地などに向いていて、薄力粉はふわふわ・サクッとしたてんぷらやケーキなどに向いています。
日本の小麦粉は綺麗に製粉されていて、粉が細かく、フワフワという感じの手触りかな、と思います。
一方、英国で売っている一般的な小麦粉PLAIN FLOUR(プレーンフラワー)はというと、グルテン含有量が10%くらい。つまり、日本でいう中力粉くらいが標準の小麦粉にあたります。ドーヴス・ファームのプレーン小麦粉も含有量10%。この違いが、サクッとした食感を生み出す差みたいです!
灰分というミネラルの含有量が違う
更に、灰分というミネラル成分の含有量が日本の小麦粉よりも多いです。
灰分とは、小麦の胚芽部分や外皮に含まれるミネラル(リン・カリウム・マグネシウム・カルシウム・鉄など…)のこと。小麦粉を燃やすとタンパク質やデンプンはなくなりますが、灰となって残る部分で、燃えずに残った灰の量=ミネラルの総量と考えられているそうです。
この灰分が多いほど小麦粉の風味が強くなります。そして、灰分が多い方が、焼きあがった時の色が”くすむ”、つまり黒っぽくなるので、それによって、より英国菓子らしさが出るのだと考えられます!
実際に、日本の薄力粉とドーヴス・ファームの小麦粉を見比べてみると、若干ですが日本製のほうが真っ白で、ドーヴス・ファームの小麦粉のほうが色がついている感じがします。
2019年Great Tast Award2つ星受賞!
【Greay Taste Award】とは、イギリスの高級食品小売組合は主催する賞で、通称『食のオスカー』。かなり権威のある食品の国際コンテスト。1つ星から3つ星で評価され、その評価基準で最も重要視されているのは”味”!
2019年には世界各地から12772点の出品があり、6割のものは星がもらえず。この小麦粉は全体の1割である2つ星を獲得しています!
やっぱりイギリス菓子には英国製が最適
使用したレシピ本
私の持っている最高に可愛くて素敵でお気に入りの本『イギリスのお菓子教室 ビスケットとスコーン / 著 砂古珠緒』から”基本のプレーンスコーン”を作ってみました。もともとこのレシピに書かれているスコーンは、日本の小麦粉(薄力粉)でも、とっても美味しく作れるんです!が、今回はイギリス製の小麦粉でやってみましたところ、また違った美味しいものができました!
ドーヴス・ファームの小麦粉を使ってスコーンを作る!
他の方のブログやFacebookにも、
- 小麦粉が違うだけで本場の英国らしさがでる
- 他のイギリス小麦粉よりもミネラルの多さを感じられる
- この小麦粉は期待以上の美味しさだった
と絶賛されていましたが、もうめちゃくちゃ美味しかった~~~~~~!(一部焦げたのは失敗)
まず、サクッとした食感が違いました。表面の焼けた部分が、しっかりしているというんでしょうか、しっかりサックリ焼けてくれました。中はしっとりもっちりしていて、お腹の部分も綺麗に割れて立ち上がっています。
そして何よりも小麦の味が濃い。食べるほどに味がします。特にスコーンはほぼ小麦粉の味かな~と思うので、小麦粉が違うと全然違う!作っている時から小麦粉のいい匂いがして。焼きたてはもうめちゃくちゃに香ばしくて。ジャムもクロテッドクリームも、もちろんバターもなにもなくても十分においしかった、、、。
イギリス製と日本製の小麦粉を比べてみる!
イギリス製の小麦粉でつくったスコーンと、日本製の小麦粉でつくったスコーンを比べてみました。
左がイギリス製ドーヴス・ファーム社。右は日本の一般的な薄力粉。
右のスコーンは卵入りなので黄色いですが、それを抜きにしても、色のくすみ具合が違う!左は細かい粒粒も見られます。
なかのしっとり感も違いました。両方ともしっとりはしているんですが、日本製の方がふかふかした食感、イギリス製のほうがホロホロサクサクした食感になりました!
より英国らしくスコーンを食べるには
この小麦粉で作ったスコーンは、もうそれだけで美味しかったんですが、より本場の”英国らしく”たべるにはこんな方法が思いつきます!
- クロテッドクリームやジャムをたっぷりつける
- ジャムをイギリス製のものに変更
- 紅茶と一緒にいただく
- レシピも替えてみる
やっぱり、ジャムやクロテッドクリームは遠慮なくたっぷりつけること。そして、日本のジャムは酸味や苦みが抑えられて作られているものが多いので、ジャムをイギリス製のものに変えてみるとより本場らしくなるかな、と。
そしてやっぱり、一緒にたっぷりの紅茶があると最高。
今回のレシピが卵を使用したレシピでした。小麦粉を購入したときに一緒に貰ったドーヴス・ファーム社のレシピは、卵不使用。卵が入るとよりリッチな仕上がりになるので、卵不使用の方は家庭的で素朴な味になるのかな、と思います。
\ドーヴス・ファーム社のレシピと小麦粉でスコーンを作ってみた!/
伊勢丹新宿店「伊勢丹英国展」について
2020年10月28日(水)~11月3日(火・祝)、伊勢丹新宿店 本館6階催事場で開催されていた「伊勢丹英国展」。クリスマスをテーマにお菓子や雑貨などのものが集結していました!コロナウイルス渦だったので、オンラインショップもかなり充実していました。
会期の最終日に行って、フィッシュ&チップスやロダスのクロテッドクリーム、スコーンをいくつか、そしてこの小麦粉を購入して満喫&堪能してきました。
ドーヴス・ファーム社の小麦粉は限定200個限り、同社の日本語版レシピ付き、1個1Kgで1620円でした。最終日にもいくつかは店頭に並んでいたよ。
ドーヴス・ファーム社の小麦粉はどこで買える?賞味期限は?
今回の英国展、(三越英国展・伊勢丹英国展)で、おそらく日本で初めて販売されたみたいで、2021年3月まではこの英国展のオンラインショップがありましたが、今はもう閉じています。
購入した小麦粉のラベルには、販売会社は株式会社ルウラル、輸入者は株式会社デイリー・インポートと書かれていました。株式会社ルウラルのオンラインショップでは、小麦粉のページがありますが在庫切れ。(2021年4月現在)(価格は1キロ1620円で表記されています。)
Amazonでも同じく、現在取り扱いがありませんになっていました。ので、ネットでは現状購入できない…のではないかと思われます。
賞味期限は2020年11月に購入したもので、2021年4月10日まで。輸入の時間を考えると5~6か月くらい?
最後に
後日、この小麦粉でバナナとブルーベリーのスコーンを作ったのですが、小麦粉の美味しさがバナナにかき消されそうになったのと、せっかくのサクッ、ほろほろの食感をバナナがかき消そうとしてきたので、相性が悪い、というか、もったいないなと感じました。
やっぱり美味しい小麦粉で作った、ただのプレーンスコーンに限るなあ、と。
本当に小麦粉が違うだけで、スコーンの出来上がりが全然違ってびっくり!イギリス製小麦粉集めにハマりそうです。
次にイギリス行ったら小麦粉買って帰ってきたい!!!
\ドーヴス・ファーム社のレシピでスコーンをつくりました/